SWITCHのaiko特集はマンガ特集としても良いです(付:海外少女マンガ事情紹介)
昨日、雑誌SWITCHの新しい号が発売されました。新しいアルバムを同じ日にリリースしたaikoの特集にマンガの特集を絡めてまして、100冊セレクションが私の好みとけっこう合っているのがうれしい。もうひとつAGELESS COMICS 2006という特集と合わせたところもあるのでしょうが、ちょっと古いマンガでも載っていますし私が時々やるように押しつけがましい紹介はしないし、しかも私も尊敬する山下和美さんとの対談つきですよ!
(押しつけがましく付け加えると、くらもちふさこの「おばけたんご」とか冬野さほの「ポケットの中の君」とかもう十年以上前ですが今読んでも圧倒的にすばらしいし、もうぜんぜん年齢を選びません。冬野さほはデビューから読んでいましたので岡崎京子、松本大洋絡みで知ったわけではないんですが、というか親友だった安野モヨコさんと同じくらいにデビューしてそのへん全部読んでたので当時自分はこんな細かいところまで少女まんがに詳しいんだろと思っていましたけど、岡崎さんが絶賛したこともあってか冬野さんが現在ほとんど描いていないことを考えると今でも新刊で手に入るのは良いことです)
ポケットの中の君
著者:冬野 さほ |
aiko, Cocco, UAの存在は私が日本のポップを聴く上で今でも別格なんですが、雑誌bridgeがCoccoのインタビューを掲載していて、悔しいけど渋谷陽一はインタビューがうまいよ、とか思いましたが(しまいのほうは渋谷節が出過ぎてイマイチでしたが、渋谷さんのFM番組で育ったので昔は洋楽の紹介者として信奉してました。ピーター・バラカンさんなんかが出てきてもっと紹介する音楽のレンジが広かったので乗り換えちゃいましたが)、aikoさんの特集もSWITCHという雑誌自体がCoccoやUAの特集号を出しているような傾向なので、興味深く読ませていただきました。
aikoさんの歌詞の世界は失恋の歌がやたら多かったり、微妙にセカイ系的なものに通じる面もあって(世界が終わってしまったらとかなくなってしまっても とか、たびたび歌詞に出てくるんですね)、でもやはり女性視線だから似て非なるものではあるのですが、今回のSWITCHはナイス特集でした。それにして も最近の女性はみんな30代になるくらいで若さとは違ういい顔になるんだよな。
なんといっても音楽がめちゃめちゃ好きだというのが曲を聴いてるとビリビリするほど伝わるのがすごくいいんですね。そのへんは本当に信頼しているので、マンガのセレクションも、表現や歌詞のイメージともよく対応がとれていて、しかも私が尊敬するほど好きでもほとんどまともに紹介された試しのない作家の作品とかが選ばれていたりするし!驚いたのは椹木野衣さんが岡崎京子の後継者と絶賛しながらまるで話題にならなかった(いやこれは売れないでしょう確かに)「BABYいびつ」とかちゃんとaikoさんがコメントまでつけているし!
SWITCHの新しい号は今見たらAmazonではどうやら売り切れてしまっているのでアフィリエイトが載せられませんが、SWITCHのサイトでの最新号紹介と、aikoさんの新譜は大きめにして、あとマンガと関係ないですがbridgeのほうを載せときます。
彼女
アーティスト:aiko |
Cut 増刊 bridge (ブリッジ) 2006年 08月号 [雑誌]
販売元:ロッキング・オン |
STUDIO VOICEも最新号がマンガ特集なので一応。比較してみるのも一興ですか。ヤマダトモコさんが出ていますが、ぜひもっと活躍していただきたいものです。
STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2006年 09月号 [雑誌]
販売元:INFASパブリケーションズ |
最後に、集英社のサイトで、藤本由香里さんによるアメリカ少女マンガ報告(リンク先参照)という特集が組まれています。集英社メインページからたどれないって、いったいどうなっているのと思いましたが、ここからリンクしておきますので海外マンガ事情を知りたい人はぜひごらんください。
なお記事はPDF形式なのでWindowsだとAcrobat Readerをネット経由でインストールする必要がありますがページを参照のこと。
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